第4次公共事業 試作機のデザイン 芥辺境藩国機 よっきー版

・機体構造

機体のほとんどを占める巨大なスクラムジェットエンジンは、
燃焼室をパルスデトネーションロケットエンジンと共有する構造になっており、
これによりスクラムジェットエンジンの動作不可能な低速域と軌道宙域での推進力を確保した。
また、軌道宙域での姿勢制御用に機体各所に小型の液体ロケットモーターを配置している。

翼型は極超音速を実現するために非常に細長く薄いデルタ翼となっており、
このため外付け武装(主にミサイル)の搭載数は大きく制限されることとなったが、
後述の要因によりほとんど問題視されることはなかった。

機体表面には鏡面処理が施されており、短時間のレーザー照射なら耐えられるようになっているが、
耐実体弾能力も含めて装甲能力はなきに等しいレベルである。
これは地上から低軌道までの単独上昇能力を求めた以上仕方のないことであったが、
そもそも極超音速で被弾した場合、多少の装甲では意味を成さないという理由もあった。


・コクピット構造

光を透過する素材のキャノピーを持つ場合、コクピット部へのレーザー被弾はパイロットの死亡を意味する。
そこでコクピットは密閉型となり、周囲の確認は壁面を360度モニターにすることで行われた。
また一度デジタル処理によりデフォルメされた映像を投影することによって、
今までの戦闘で確認されているアラダの即死効果を回避する策がとられた。

コクピットは複座となっており、前席のパイロットが操縦と火器管制を、
後席のコパイロットがレーダーや通信等を担当する。


・武装

主な武装はアメショーのものから流用した35mm機関砲と、
新規開発された速射型対空パルスレーザー砲である。
これらをそれぞれ二門ずつ機体前部に搭載しており、
大気圏内ではレーザーを低出力連続照射することでガイドビームとしても使用できる。

空対空ミサイルも搭載可能ではあったが、前述の通り装弾数が非常に少なく(通常4発、最大6発)、
また内蔵もできない構造であったために搭載すると空力特性を悪化させるとして非常に不評であった。
しかしながら、宇宙から降下するデブリの迎撃など複数目標への同時攻撃が必要な場合には
内蔵武装だけでは対応が難しいためにミサイルの搭載能力は不可欠とされた。

索敵装置としては360度モニターにつながった全天カメラアイと、
後席用のフェイズドアレイレーダーを機体各所に装備している。
これらは観測範囲が重なるように配置され、破損時の相互カバーのみならず
敵の隠蔽処理を見破りやすくなるようにする狙いもある。


・離陸能力

パルスデトネーションロケットエンジンの採用によりスペック上の単独離陸能力は備えたものの、
実際の単機離陸には長大な滑走路と姿勢制御用ロケットモーターによる揚力の確保が必要であり
単機離陸能力は実用に耐えかねるというのが実際のところであった。

そこで電磁カタパルトや使い捨て型のロケットエンジン等による予備加速や、
先ごろ開発された再利用型打ち上げ機への搭載による成層圏への輸送など
離陸補助の手段がいくつか開発されることとなった。


・運用

開発当初はスクラムジェットエンジンの特性(急に方向転換すると失速する)により、
すれ違いざま一撃離脱の戦法しか行えないものと思われていたが、
低速域での推進力を確保したことにより格闘戦の可能な機体へと進化した。

スラスターによる空力のみでは不可能な急機動とロケットエンジンによる大馬力の加速、
そしてスクラムジェットの最高速度を兼ね備えた新機軸の戦闘機となったのである。

もちろん格闘戦には膨大な燃料を必要とするわけだが、
もともと単機で低軌道までの上昇能力を備えるための大型燃料タンクを持つ機体を
ロケットエンジンやカタパルトの予備加速を与えて打ち出すことによって
低軌道まで上がっても格闘戦が可能な燃料を残すことができたのである。


・まとめ

あくまで防空用の戦闘機として開発されたため、
対地・対要塞戦の能力については皆無といっていい性能である。
しかし、空戦・軌道戦性能においては現行機をはるかに上回る性能を誇る、
まさに空の王者とも言うべき機体に仕上がっている……スペックシート上は。

実際は、あまりに現行機とかけ離れた性能を誇るこの機体の性能を引き出すためには、
パイロット・コパイロットともにとてつもない腕前が要求されることとなった。
あまりのじゃじゃ馬っぷりにこのままでは量産できないと頭を痛めた開発陣は
現在操縦補助OSの改良に取り組んでおり、これは近く完成の見込みである。

ベテランパイロットからはコンピュータによる過剰な制御を嫌う声も多かったため、
(しかもどの機能が必要でどれが不必要かはパイロットによってまちまちだった)
カスタマイズした制御OSのパラメータを起動用の個人認証キーに組み込むことで
ベテランパイロットたちの要求にも答えられる機体になる予定である。

(よっきー)

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