イベント59準備SS【Theドクターキャットショー】

「ぎにゃあああああ!」
「はにゃぎぁあああああ」

野戦病院のお庭に集う戦傷者たちが、今日も悪魔のような無垢な叫びで、短い手術の時間をくぐり抜けていく。

汚れを知らない心身を包むのは、深い白の手術着。

心電図の鼓動は乱さないように、太い血管はちぎれないようににゆっくりと繋ぐのがここでのたしなみ。

暫定野戦病院。ここは、最後の希望の砦………。

 

 しるどらとあおひとが息のあった呼吸で次々と血管を繋いでいく。

 それを見守りながら川上が瞑想通信を利用して術野のイメージを結び、それを受けた見習い医師達が高速で、けが人の折れた腕やつぶれた目から異物、破片を回収していた。
 
 よけ医師達は前回の経験を忘れてはいなかった。

 どこまでなら壊れてもやり直しが利くか。どこまでなら蘇生が可能か。嘉納やメビウス達によって貴重な人体実験が行われ、そしてその経験は確実に生かされていた。

 森沢と涼華が素早く書類を作成し、次々と物資を纏めていく。

 傷の浅い兵士には止血剤を振りかけ、精神的に使い物にならなくなった兵士達を後方へ護送する手続きを纏める。

 医師達の戦いは続く。それこそ勝ち続ける限りは。


(医療行為に従事するよけ藩国の医師たち 画:あおひと)

(嘉納)

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