会議は踊る

 唐突だが、よけ藩国では、秘密会議が行われていた。

 いや、実はあんまり秘密ではない。

 藩王だけに秘密会議と言いかえてもイイぃ、イイィ!

 藩王の判断が想定され、なおかつソレが、何か納得しづらいなーとか思う時は、
こうやって会議をして、先手を打っておく。あくまでも打っておくつもりだけだが。
 だから、大概無駄に終わるが、『やることだけはやった』という充実感が無駄に得られる。

「えー、というわけで、なんか知らないが、わんわんの方で何やら軍隊を集結させています。
でも、うちに喧嘩を売ってくるわけではないようです。不確定ですが」

 この会議に参加していたのは、近衛、劔城 藍、よっきーなどという
名だたる重臣ばかりであり、自然会議の重要性が知られる。

 スパイからの報告で、大規模な何かが起こっていることが発表されたが、
肝心の『何か』がよくわからない。そんなわけで、列席者達は落ち着き払って、
最近導入されたこたつ円卓に心を移した。

 『このこたつ布団カバーが純子さんの手縫いだー!』なとど、
先ほどから摂政が錯乱しており、うっかりよだれをこぼしたやつが一人、
政庁からバンジージャンプさせられたばかりである。

 丸くなりたい本能との戦いにも気を抜くことが出来ない。

「ただ、内部地図に変化があるような事態であることは確かなようです。
かなりの数の難民などがでるかもしれませんが、どうしましょう?」
「シカト。ただ民に罪はないよね」とさりげなく懐の深さを見せる劔城。
「えー、知りません、手をさしのべても起こりそうだし、でも民に罪はないですね」
と異口同音の近衛。
「しらんにゃあー、こたつでまるくなりたいにゃあー、でも民に罪はないにゃあー」
と答えるよっきー。そのまんまだがわかりやすい。

 わずか5分で会議は閉幕。
みんなそれぞれに思いをはせながら、何かできることはないかとそれぞれ奔走し始めた。

 なお、錯乱していた摂政はうっかりこの決定を聞き逃し、
あとで『自分の国の食料もないのに!?』と、叫んでぶっ倒れ、泣きながら許可を出した。

 アホである。

(嘉納)

(構成と校正:青にして紺碧)

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