海法よけ藩国/電網適応アイドレス

アクセスカウンタ

zoom RSS 【タイガーライドSS】大会二日目・るぅえん

<<   作成日時 : 2007/02/24 01:29   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 8

るぅえんの対戦相手は、Mr.ミセスホワイトといいました。
これは、たいへん怪しい猫でした。
だって名前からしてすでに怪しいのです。


ホワイトは控室でるぅえんを見かけると、クネクネと体をねじりながら近寄って
きました。
厚化粧の臭いがプーンと鼻をつきました。

ホワイト「色物にして桃色!・・・まさかアンタと当たることになろうとはねぇ
。」

試合に備えて入念に腰を振っていたるぅえんは、突然その名前で呼ばれてギクリ
としました。
自分のことをそう呼ぶ猫は数えるほどしかおらず、そしてそのいずれにしても、
手強いライバルばかりなのです。

るぅえんはキッと振り向きました。
そして男の正体に気が付くや、思わず息を飲みました。
それは紛れもなく宿縁のライバル。憎い憎い恋敵でした。

るぅえん「貴様は色物にして白濁!生きてやがったのか!」

ホワイト「ウフフフ。見ての通り、地獄から舞い戻ったわよ!桃色ちゃんも甘い
わねえ!」

るぅえんは動揺を隠せませんでした。
あの日、あの時。
業火に包まれて死にゆく白濁を、たしかに見届けたはずだったのですが…。

ライバルの驚く顔がよほど面白かったのか、ホワイトは顔をゆがめて笑いました。

るぅえんの心に、『昔のあの日々』の怒りと、恐怖が蘇りました。
るぅえんは短剣を抜いて身構えました。


--------

「・・・な、なぜだ! おれは確かに仕留めたぞ!?」

ライバルが疑心と恐慌に取り付かれる様子を見て、ホワイトは満足そうに語り始
めました。

「うふ、魔法使いは3度殺せっていうでしょう?
 真の漢はみな魔法使いなのよ。貴方には解らないでしょうけれどね。」

「貴様なぞ真の漢ではない!」

るぅえんは吠えました。
顔面蒼白になって怒り、今にも飛び掛らんばかりでした。

「魔法使いとは、海法陛下のような御人のことを言うのだ!
 貴様のような卑劣な猫が、気安く名乗るんじゃない!」

しかしホワイトはお構い無しでした。
それもパッと明るい声になり、少女のようにはしゃぎ出しました。

「あら!海法陛下ですって? それには全く同感だわよ!
 ほんとにステキなお方よねえ・・。」

ふう、と溜め息をつくホワイト。


嫌な予感がしました。
ピリピリと気が張り詰めました。
心臓が押し潰されて息が止まりそうでした。

実のところ白濁には、これまで2度も、恋人を奪われているのです!


「やっぱりアンタとは趣味が合うわねえ、桃色ちゃん。
 いいのよ、言わなくても分かるわあ。

 それにしても・・・うふふふ♪

 ま・た・し・て・も・同・じ・男・とはねえ!!」


無情な言葉の剣が、るぅえんの漢心を切り裂きました。

もはや躊躇はしませんでした。
るぅえんは短剣を握る手に力を込め、人目もはばからずに飛び掛かりました。


--------

仲間から羽交い締めにされ、さらに何人もが割って入って、るぅえんはようやく
落ち着きました。

「おお、怖い怖い。2度も殺されちゃかなわないわよう。」
「アレは貴様が誓いを破ったからだ!」

再び激昂するるぅえん。

「昔のことなら、もう水に流しましょうよお。
 もう一生、誓いを破ったりなんかしないわよん。」
 
勝手なことを言い放題に言ったあげく、ホワイトはいそいそと手袋を脱いで、投
げて寄越しました。
これは本来は紳士の決闘の合図ですが、二人にとっては愛の争奪戦の申し込みの
合図でした。
敗れた方は潔く、海法陛下から身を引くのです。

一度でも漢の誓いを破った者と再び誓いを交わすことは、本意ではありませんで
した。

しかし、るぅえんは躊躇いながらも、結局この申し込みを受けました。
相手がどんな漢であろうとも、これだけは避けてはいけないと思ったからです。

「確かに受け取ったわね。ここに誓いは復活したわよ。」

ホワイトは不敵に笑い、クネックネッと体をねじりながら、上機嫌で入場ゲート
に向かいました。


るぅえんは、耐え難い屈辱に耐え、これまでの恨みも、悔しさも、全て水に流す
ことにしました。
そして目の前の戦いに集中しました。
今この胸にある熱き愛の力がそうさせるのでした。

必ずや勝つ。
そして今度誓いを破られたら、その時こそは、この手で息の根を止めてやる。

るぅえんは控室を飛び出すと、天覧席の陛下に向かって叫びました。
あなたのために必ず勝ちます、と。

その声は直接届きはしませんでしたが、
海法陛下は、なぜか背筋がぞっとするのを感じるのでした。


-- Ready! --

華々しいアナウンスが流れました。
るぅえん、ホワイトの両名は、激しくにらみ合って微動だにしませんでした。

るぅえんはリングネームを「愛の狩人」としていましたが、まさか本当に、愛を
かけた戦いになるとは思いもしませんでした。
いえ、でも、そんなことはどうでもよいのです。
いまはもう、立ち塞がるライバルを倒すことだけに全身全霊を集中させました。

るぅえんは愛騎Kaihoを奮い立たせ、愛用の銘刀ノリミツを作動させました。


-- 試合開始 --

「ゆくぞ!」
「ええ、いらっしゃい!」

戦いが始まると、両名ともほぼ同じように動きました。
互いにまったくつかみ所の無い動きを繰り返しながら、相手の心臓(ハート)に
急接近するタイミングを計るのでした。

互いに一歩も譲らず、さすがは終生のライバル同士でした。

しかし、そこはタイガーライド。
両者がほぼ同時に仕掛けると、勝負は一瞬でつきました。

「食らえ! 秘剣・桃色吐息!」
「これで死になさい! 絶技・秘すれば花!」

その時、何が起こったのか、観客たちにはよく分かりませんでした。
不思議な桃色のモヤモヤがスタジアムの中央に立ち込めました。

そのモヤモヤが風に流されると、そこに現れたのは、なぜか衣服がボロボロに破
れたるぅえんでした。
そしてその足元には、なぜか半裸半ケツのMr.ミセスホワイトが倒れていました。

るぅえんの勝利を告げるファンファーレが、高らかに鳴り響きました。


対戦した二人とも全身引っかき傷だらけでした。
この二人、本当に避けライトセーバーで戦ったんかいなと、誰もが思いました。
しかし突っ込む勇気のあるものは一人もいませんでした。


黒崎、るぅえんの2人は、その後も順調に勝ち進み、そろってベスト8進出を決
めました。


(筆者より:るぅえんさんご本人が「イロモノならではのオイシイ立ち位置を狙
います」とおっしゃっていたので、今回は色物SSになりました。)

(ナルシル)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
ちょwwwこんなところでも陛下www
青にして紺碧
2007/02/24 01:30
あわれなり陛下www
黒崎克哉
2007/02/24 03:13
えっ…と。どこに突っ込み入れよう…
涼華
2007/02/24 11:17
うわぁおw
コレは予想していなかったw
っていうか私はホモキャラ定着ですか?w
フツーに女の人が好きなのですが……。

あ、陛下は別腹ですよ?
陛下最高。

……あと紺碧さんもw
るぅえん@イロモノにして桃色
2007/02/24 15:05
>紺碧さん、黒崎さん/
人気者はつらいですなー。(←陛下)
でも今回は実害ない・・・はず!

>涼華さん/
いやーほんと暴走しまくったので(笑)突っ込みどころ満載!

>るぅえんさん/
うんにゃ!ホモと漢はまったく別物ですだよ!
「男→男を好き=ホモ」
「愛に性別や性欲は関係ない!=漢」

でもちょっとやりすぎたかなあ・・・ごめんなさい。
ナルシル
2007/02/25 03:13
うわww るぅえんさん、格好いいです!w
波多江
2007/02/25 22:40
…これは、ハッキリ言って良いのか、見て見ぬふりをすれば良いのか…;しかし、愛に性別と性欲は関係ない=漢は笑う所でしょうか。つーか俺、漢ですが何か…。
亀助
2007/05/04 22:19
>亀助さん
そこは、にやっとするところです。(にやり)
ナルシル
2007/05/04 23:27

コメントする help

ニックネーム
本 文
【タイガーライドSS】大会二日目・るぅえん 海法よけ藩国/電網適応アイドレス/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる