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zoom RSS 0106 No.11 ブラック恋人探し リザルトレポート

<<   作成日時 : 2007/01/07 01:42   >>

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 紀光王は頭を捻っていた。
 塔の管理部から不可思議な報告が上がっていたのである。

 曰く、『森の中の塔にて地殻変動の兆候あり。』

 塔探検隊より管理部経由でもたらされたこの情報ではあるが、塔の基部の岩盤層は安定しており、今後100年の間大規模な地殻変動は起こらないであろう、との予想が藩国気象部より出ていたはずである。

 紀光王は早速政庁でごろごろしていた暇そうな猫人知類を数人とっ捕まえると、塔に送り込むことにした。

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 よけ藩国の猫士は総じて陽気である。紀光王の心配をよそに暢気に準備を進めた。

「おやつは300にゃんにゃんまでかにゃー?」

 探検予算には国家の一大事として4億にゃんにゃんもの資金が投入されている。暢気なものである。

「バナナはおやつに入るかにゃー?」
「バナナは装備に含まれるにゃー!」

 猫士たちは意気揚々と森の中の塔へと踏み入って行った。

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 塔の中は地下1階〜3階までが整備士の仕事場であり、地下4階が資材置き場になっている以外は、未だマッピングすらまともになされていない、という有様だった。

 場所によっては電気すら引かれていない場所がある。猫士たちはおっかなびっくり地下を進んでいった。帰ったら管理部に文句をいってやろうと考える。


――カラーン


 突然、薄暗がりに金属音が響く。結城とからすの黒いしっぽ、飛翔の白いふさふさのしっぽ、森沢の青く見えないこともない灰色のしっぽが2倍の大きさに膨らんだ。

「更紗さん、更紗さん、なんかいるよぅ〜〜〜!」

 結城が同居人の更紗の陰に隠れる。耳が落ち着きなく左右に動いている。やるならやってやるぞ、ふー、である。

「アンタ男でしょ、しっかりしなさいよ!」

 更紗に殴り飛ばされる結城。その間にからすがじりじりと物陰に向かって進んでいった。

 きしゃー! と表記に困る奇声を上げて襲い掛かってくる黒い影。からすの手にしたバナナを奪い取ると猛然と貪り食い始めた。
 懐中電灯の光に照らされるその姿こそ、整備課で問題になっている野生化整備士の成れの果て。猫は、いや人間もこうはなりたくないものである。

 とりあえず全員で野生化整備士をふん縛って地上送りにすると、一行はさらに地下を目指した。

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 地下20階を越えると、塔の内壁にも岩盤がむき出しになった部分が散見されるようになる。

 飛翔はカゴに入れたカナリヤの様子を気にしながら歩いていた。と、森沢が鼻をひくつかせる。
 
「おい、なんか臭わないかにゃ?」
「たしかに、なんか鉱物のような油のような臭いがするにゃ」
「いってみるにゃー!」

 好奇心は猫を殺す、というが、その場に人知類はいなかった。ぞろぞろと臭いの元を求めて通路を奥へと進む一行。

 いつのまにか通路の壁や天井は岩盤そのものとなり、だんだんと広く高くなっていく。

「おい、皆見てみろ、地底湖だにゃー!」

 先頭を歩いていたからすが声を上げる。全員が我先にと湖面に近寄った。

 と、湖底が真っ黒いことに気付く一行。

「変な泥があるにゃ、ちょっと採取して何だか調べてみるにゃ」

 飛翔は優秀な内科医でもある。すばやく手袋をつけると泥を採取し始めた。

「調べてくれている間にごはんにするにゃー!」

 他の面々はランチボックスを広げ始めた。どうでもいいが、ちょっとは協力しろよ。お前ら。

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 食後の渋茶をすすっているころ、飛翔がにやにやと笑いながら近づいてくる。

「何かわかったかにゃー?」

 結城が近寄ると、飛翔はあいかわらずにやにや笑いながら、シャーレに入れた泥を指し示した。

「こいつに面白い特性があることがわかったにゃー」

 興味津々の面々。しっぽがぴん、おひげもぴん、である。

「ふっふっふ、こいつに火を近づけてみるにゃ」

 飛翔がマッチの火を近づけると、シャーレの中身は瞬く間に燃え始めた。

「わー!」

 全員の虹彩がきゅっと縮まった。まぶしいぞこのやろー。

「燃える水だにゃー! 大発見だにゃー!」

 この大発見に、調査隊は当初の目的を忘れて喜び勇んで帰途についたという。

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 なお、以後の調査により地殻変動と思しき振動は整備員による試作機械の動作実験(無許可)であることが明らかになった。

 整備員は罰としてこの「燃える水(原油)」の採掘作業にあてられたという。


――燃料4万tをゲット。

(結城)
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○参加冒険:11:ブラック恋人探し
○結城洋一:8000:森国人+猫士+医師
○からす:5000:森国人+猫士+医師
○飛翔:7000:森国人+猫士+医師
○森沢:4000:森国人+猫士+医師
○冒険結果:成功:得たお宝:燃料4万t:ユニークな結果:なし
コメント:ブラック(黒)の恋人とは油田でした。
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